パニック障害になってしまった人を助けたいと思う人は沢山います。
薬の治療法や、運動法、食事の仕方など様々。
重要視されにくいのですが、言葉かけが心の負担を楽にする効果があることを知っていますか?
今回は患者の心が楽になった一言を紹介したいと思います。
初めてのパニック発作
強烈な吐き気とその場から逃げ出したい心境に追い込まれ、背中には冷や汗が流れていました。
試験中の緊迫した雰囲気の中で言い出すこともできずに、頭を机の上に伏せて30分ほど我慢していたら自然と収まりました。
しかし、その後も電車に乗った時やコンサート会場や床屋での散髪中に、同様な症状に襲われるようになりました。
いずれも我慢していれば収まることが多かったですが、時には電車を途中の駅で降りたこともありました。
特に胃の不快感はかなりのもので、実際に吐くことはありませんでしたが強烈な吐き気に襲われました。
いくつかの病院を回って処方された薬を飲んでも症状が改善されることはなく、不安が増大するなか大きな病院で胃カメラによる検査を受けました。
そこでも異常は見当たらず、何の解決策も見出だせないまま不安な日々を送っていました。
毎日検査の日々
何か身体に異常があると思い込み精神的にも不安定な状態で日常を過ごしていたところ、知人から精神的な病ではないかと指摘を受けました。
半信半疑ではありましたが精神科を受診しこれまでの経緯を説明したところ、パニック障害であると診断されました。資格試験というプレッシャーのかかる場面で、極度の緊張状態に身体が反応してしてしまいパニック発作につながったようです。
その際に試験中という状況を優先して、体調の変化を訴えなかったことで1つの場所に拘束される状況に対して恐怖感を覚えるようになってしまい、他の場所でも同様の発作が出るようになってしまったようです。
治療に際しては服薬治療と並行して、カウンセリング療法が行われました。薬は頓服として持ち歩き、調子が悪くなった時に飲むというものでした。
主にカウンセリング療法で、考え方を変化させるという治療法が取り入れました。今まで苦手としていた場所には安心できる相手と一緒に出向くようにして、万が一発作が起きても助けてもらえるという気持ちの安心感を作るようにしました。
患者の助けになった言葉
最初は薬を飲んでから人に寄り添ってもらって電車に乗っていましたが、それを繰り返しているうちに徐々に薬を飲まなくても乗れるようになり、一人で不安を感じなからも乗っていた電車も最終的には通常の精神状態で乗れるようになりました。
症状が最初に出てから精神科を受診するまでの期間が約1年ほど、治療に要した期間が1年ほどでしたが、不安に包まれて過ごす日常生活からは解放されました。
カウンセリングの先生の「万が一倒れても、誰かが助けてくれるから大丈夫」という言葉は気持ちを楽にしてくれました。