パニック障害に祖母の家に遊びに行こうとしたときに発症した人の体験談がありましたので紹介したいと思います。
祖母の家に向かう時に電車で発症
私がパニック障害になったのは、23歳の時でした。
急になんの前触れもなく、駅で吐き気と動悸に襲われ、医務室で休ませてもらいました。
少し休むと回復したため、その後祖母の家に遊びに行こうと思い電車に乗りました。
無事祖母の家に着いたのですが、夜になってまた原因不明の吐き気と動悸に襲われ、怖くてのたうち回って苦しみました。
それを見た家族が夜間の救急に連れて行ってくれたのですが、やはり原因はわからずじまいでした。
心療内科を受診
その後、仕事をしつつ心療内科を受診した際、パニック障害との診断を受け、この原因不明の体調不良が病気だったということがわかり、ある意味ホッとしたことを覚えています。
しかし戦いはここからでした。営業の仕事をしていたので、車や電車での移動は必須です。
またお客様との商談などので逃げられない状況にも何度も直面します。
電車も車も怖くなり、営業の仕事もできなくなってしまいました。
今度は社内でできる仕事をやらせてもらっていたのですが、社内の人からは白い目で見られ、嫌みを言われるようになりました。
パニック障害という病気が世の中にまだあまり浸透していないんだなということを痛感しました。
私の体調はどんどん悪くなってしまい、しまいには退職を迫られ私は職場をやめてしまいました。
その後、違う職場に転職したのですが、新しい職場の方々は、パニック障害というものは知らないものの、私が入社したときに勇気を出して説明をしたら、とても理解を持ってくれました。
急にしんどくなっても、「大丈夫?少し横になろう」といいうような温かい言葉をかけてくれて、とても働きやすかったです。
そしてなんと、その職場で働き始めてからパニック障害も落ち着いてきたのです。
やはり周りに理解のある方が多いと、働きながらでも「いつでもみんなが助けてくれる」という安心感があるため、自然とリラックスできたのだと思います。
体験者の思い
今回パニック障害になって思ったことは、「パニック障害が世の中に浸透していないこと」と「周りの環境が回復にとても影響する」ということです。
パニック障害は100人に1人とも言われていますが、なかなか目の前でしんどい思いをしている人を見かけることがないためか、世の中に浸透していないなと感じます。
もっとパニック障害についてメディアなどでも取り上げてもらって、この病気を知る機会を増やしてほしいなと思います。
また、周りの環境は、本当に回復を左右すると思います。
最初働いていた会社では全く周りが理解してくれず、さらに白い目で見たり、嫌みを言われたりという状況では、病状はますます悪くなっていきました。
しかし、次に入社した会社では本当に理解があり、仕事をしながら病気と向き合うことができたのです。
むしろ会社にいることが楽しくて、パニックのことを忘れていることもありました。
いずれにしても、世の中にこの病気のことがもっと広く知られる日が来ることを願ってやみません。