私の友達の話です。
彼女との出会いは1番上の子の幼稚園のサッカークラブでママ友になりました。
同い年なので、共通点も多く直ぐに意気投合してお話も沢山するようになりました。
私に嫌な事があってもいつもそばにいて笑ってくれてました。
子供も幼稚園を卒業して、小学校も別々でしたが、たまに電話で話したりメールしたりしていました。
ある時、何となく様子がおかしかったので聞いてみましたが、特に何もないって事でした。
そして、月日が流れて久しぶりに電話で話をした時に、私が主人の愚痴を話したら、彼女もご主人様の暴力と暴言で悩んでると教えてくれました。
そして、呼吸がうまく出来なくて心療内科で診察してもらったらパニック障害と診断されたそうです。
私も初めてその病名を聞いて、何の事なのか分からず、ネットで調べて大変な病気だと知りました。
彼女のために何をしてあげたらいいのか分からず、その事に触れていいのかも分かりませんでした。
原因は、ご主人様と分かっているので心の中では離れた方がいいと思っていました。
でも、その事を彼女には言えません、私が出来ることは彼女の気持ちを楽にさせてあげる事だと思いました。
定期的に彼女に電話やメールをして、まずは私が主人の愚痴を大袈裟に言い、彼女もご主人様の愚痴を言いやすいようにしてあげる事に徹しました。
とても怖かったのは、パニックになると自分の行動が分からなくなるのか、カーテンのタッセルで首をつろうとしたと話された事でした。
カーテンのタッセルに首をかけた時に近くに住んでいたお母様が現れて止められたと言われ本当にホッとして本当に良かったと、そして、何も力になれなくてごめんねって気持ちでした。
どうすればいいのかわからないまま時が過ぎ、ある時彼女に光が射しました。高校生になった1番上の息子さんが、ご主人様の暴力から彼女を守ったのです。
おかあさんを守るために必死で抵抗してくれたらしくて、彼女は泣いてました。
それから、まもなくして彼女は、ご主人様と別居する事が出来ました。
私は何も出来ませんでしたが、息子さんのとった行動が彼女に勇気を与えて別居する力を与えたんだと思います。
パニック障害は、真面目で誠実な人がかかる悲しい病気です。
でも、守るものがあるのは生き甲斐にもなりそれが前に進む力にもなると思いました。
何年も苦しんだ彼女が得たものは、素晴らしい光だったと思います。